第19期 表彰

第19期 学会賞

論文賞

  1. 表  題:レーザ暗視野顕微鏡を用いたサルモネラ菌べん毛のらせんパラメータ観測
    著  者:西鳥羽恵美、曲山幸生、高野泰斉、飯野正昭、工藤成史
    対象論文:可視化情報学会論文集、Vol.27、No.3
    推薦理由:手法としてレーザ暗視野顕微鏡を選択し、べん毛の回転数、らせん半径および回転中・停止時のらせんピッチの相違を計測することに成功した。目に見えないサルモネラ菌のべん毛の形状を生きたまま計測するという、可視化の目的自体が興味深く、形態の計測技術として高く評価する。

  2. 表  題:陰関数曲面上における粒子拡散法を用いた高密度・大量点群のポリゴン化
    著  者:小嶋一行、岡将史、柴田章博、仲田晋、田中覚
    対象論文:可視化情報学会論文集、 Vol. 27 (2007)、No. 9
    推薦理由:本研究では、実世界から取得される高密度・大量点群から高品質なポリゴン・メッシュを高速に生成するためのアプローチを提案している。情報の可視化のみならず、流れの可視化において、参照物体を同時表示する必要がある場合に本アプローチは有効であり、本学会における研究領域から多く参照される可能性のある研究成果であると考え、優秀論文として推薦する。

技術賞

  1. 表  題:スクリュー搬送機内粉体のX線可視化画像による拡散係数測定
    著  者:内田圭亮、岡本孝司
    対象論文:可視化情報学会論文集、27巻、No.5、pp.23-30
    推薦理由:X線可視化画像解析により、スクリューポンプ内部の粉体の局所的な乱流拡散係数を定量的に計測した。スクリューのピッチと条数による搬送速度と拡散係数の違いを可視化計測し、従来定性的ないし総体としての評価しかなかったものを、定量評価にまで高めた点を評価する。また、計測の不確かさ解析を行い、計測システムの信頼性と精度範囲を確認したことも意義深い。

  2. 表  題:内接形トロコイドギヤポンプの内部流動の可視化
    著  者:伊東 哲也、村井 祐一、上埜 安隆、大岩 浩司、宮城 直樹、山本 富士夫
    対象論文:可視化情報学会論文集、26巻、No.4、pp.27-32
    推薦理由:せん断や渦を計測できるカリロスコープ粒子を混入させた可視化手法を開発した。トロコイドギヤポンプにおける可視化画像に位相統計処理を行うことで、密閉室内の流動構造のレイノルズ数依存性、容積効率依存性を明らかにする手法を提案し、乱流化の主要因を明確化したことを評価する。

奨励賞

  1. 岩井 大輔
    表  題:投影型複合現実感技術を用いた熱画像可視化
    著  者:岩井 大輔、佐藤 宏介
    参考論文:可視化情報学会論文集、Vol. 27 (2007)、No. 9
    推薦理由:本研究では、実空間に設置された対象物で取得した物理量をカラーマッピングで可視化し、その結果を対象物体に重畳するために従来の投影型MR技術を拡張した。適用事例も豊富で、高い応用性が期待できる。本提案は、本学会におけるあらたな研究領域を切り開く可能性を見出したものとして、今後のさらなる応用展開を期待する。

第19期 映像賞

  1. 表  題:日本近海における植物プランクトンの濃度分布(フラッシュオブザイヤー)
    動画提供:川原慎太郎
    対象論文:2007年6月のFlash
    推薦理由:日本近海における植物プランクトンの濃度分布を大規模なシミュレーションにより予測し、その季節進行とともにダイナミックに変化する発生域の様相を3次元的な動画としている。地球規模の自然現象を高解像度・大規模シミュレーションにより解明するチャレンジと迫力ある動画として可視化した点を高く評価する。

  2. 表  題:昆虫の擬態
    著  者:海野和男
    対象論文:可視化情報学会誌、Vol.28、No.109 (2008-4)、口絵1
    推薦理由:ムラサキシャチホコという蛾の、乾いて丸まった枯れ葉を模擬した高度な擬態の様子を迫力ある画像で示している。地球上で3億年の歴史をもつ昆虫の、自然界の中で生き残るための、興味深い「可視化されない」進化の世界を紹介した点を評価した。

  3. 表  題:Formation of Patterns from Complex Networks
    著  者:Uchida, M. and Shirayama, S.
    対象論文:Journal of Visualization、Vol. 10、No.3 (2007)、pp.253-255

    推薦理由:様々な分野に現れる複雑なネットワークに関し、Edge-centric drawing methodを用い、その静的な構造や成長挙動を可視化した。芸術性の高い画像によりネットワーク構造を可視化した点とその応用可能性を高く評価した。

第35回可視化情報シンポウム

グッドプレゼンテーション賞

  1. 講演題目:単一上昇気泡を含む温度成層場の温度・速度同時計測
    講演者:北川石英(京都工芸繊維大学大学院)
    推薦理由:第35回可視化情報シンポジウム口頭発表セッションにおいて,セッション座長および聴講者による研究内容の学術的価値,講演発表,講演資料等総合的な審査の結果,上記講演は特に優れていると判断されベストプレゼンテーション賞に値すると評価された.

  2. 講演題目:微小流路内の血流における赤血球の挙動と干渉
    講演者:ルイ リマ(東北大学)
    推薦理由:第35回可視化情報シンポジウム口頭発表セッションにおいて,セッション座長および聴講者による研究内容の学術的価値,講演発表,講演資料等総合的な審査の結果,上記講演は特に優れていると判断されベストプレゼンテーション賞に値すると評価された.

全国講演会(岐阜2007)

グッドプレゼンテーション賞

  1. 講演題目:測定圧力範囲に応じた感圧分子膜の開発
    講演者:坂崎良樹(名古屋大学大学院)
    推薦理由:計測が困難なマイクロ流れの圧力計測法としての,低圧力域から大気圧程度までの圧力範囲に対応する感圧分子膜の開発に関する講演において,表示の工夫,新規性,有意性等が特に高く評価され,賞にふさわしいものと判断された.

グッドプレゼンテーション賞 奨励賞

  1. 講演題目:暗視野顕微鏡法による走磁性細菌の挙動可視化
    講演者:講演者:高橋秀治(東京工業大学大学院)
    推薦理由:無磁場下,磁場作用下における走磁性細菌の挙動の,コントラストの良い可視化に関する講演発表において,説明の展開,表示の工夫,有意性等が特に高く評価され,賞にふさわしいものと判断された.